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気分転換

サラリーマンだけでなく経営者も含め、仕事をするものにとって、絶対必要条件は健康だと思います。
「健康な精神は健康な身体に宿る」と言いますが、その通りで、体調が悪いのに良い考えは浮かびませんし、厳しい仕事をするには無理があります。いつも体調不良では、とても困難を乗り越えることは出来ません。そして身体だけでなく心も健康、心身ともに健康であることが大事です。
コロナのせいで、外に出歩くのが少なくなった今こそ、今一度、健康を維持しながら仕事を楽しむ方法を考えてみたらどうでしょうか?
背戸土井社長も健康の大事さを良く理解しておられるからこそ、スポーツジムなどの支援金を出されているのだと思います。
今日は心の健康に焦点を当てて考えてみたいと思います。

真面目なサラリーマンにとって、厄介なのがストレスです。以前、NHKスペシャル「キラーストレス」という番組がありました。ストレスが人の体に「ストレス反応の暴走」を引き起こし、脳細胞や血管を破壊して、人を死に追い込むという話で、ストレス対策として気持ちをコントロールする方法を紹介していました。

私もサラリーマン時代、ストレスで命を落としそうになったことがあります。
それは平成17年7月、夏の暑い日でした。
休みの日に大量の仕事を持ち帰り、深夜まで仕事をした明けの月曜日、朝早くから朝会があった日、通勤電車の中でひどい目眩で倒れ、救急車で運ばれたことがありました。救急車の中で測った血圧は異常な数値でしたので大変なことになると覚悟していました。
しかし、結果は不幸中の幸いで、3日後には退院できたのですが、一つ間違えば危ないことになっていました。
原因は高血圧を放置しているところに強いストレスがかかり、血圧の急上昇に繋がり、急性の脳梗塞も発症したのかもしれないということでした。血圧の管理も大事ですが、ストレスの処理も大事だということです。
強い外部ストレスが、病気を誘発するのでしょうが、現代人がストレスを避けるのは不可能だと思います。適度なストレスがなければ身体機能は退化するでしょうし、極度なストレスは身体機能を麻痺させます。やはり、ストレスと上手に付き合うことが必要だと思います。
しかし、どうやってストレスと上手く付き合うのでしょう?

それは気持ちの切り替え(気分転換)を上手くやるということではないでしょうか?
私も小さな事をくよくよと悩んだりしますが、結論の出ない悩み程、生産性の無いものはありません。それが失敗の悩みにくよくよしているのであれば、成功への道筋にエネルギーを使うべきです。

休みには趣味に打ち込んで気持ちの切り替えるのも有効な手段だと思います。
私はコロナ前までは社交ダンスの競技会に年間を通じて出場していました。競技会では仕事のことを考えていては出来ませんので、競技に集中します。仕事以外の事に集中することが気持ちの切り替えになります。

とても、そんな趣味に使う時間がないという方もいらっしゃると思いますが、多忙だからこそ気分転換が必要で、わざわざ時間を作る必要があるのだと思います。日本電産、ソフトバンク、ファーストリティリングの各社長はプライベイトジェットで仕事をする超多忙の方々ですがゴルフをする時間はちゃんと作っておられるようです。
仕事の効率を上げる為には気持ちの切り替えをする必要があるわけで、仕事から逃避するものではありません。

例えば、仕事が終わってからの適度の酒は明日への活力につながるかもしれませんが、仕事を忘れるための、或いは逃避するための過度な飲酒は明日の仕事に悪影響を及ぼします。明日への活力どころか明日への負の連鎖を生みかねません。気分転換は仕事の偏りやマンネリ化を避ける為にリセットが必要だという事で、仕事から逃げ出すことではありません。
心身共に健康な状態を作る為に気分転換が大事だということですね。

私は笑うことが気分転換にもなるし、健康に良いと思います。
以前、医者から落語家に転身した人の落語を聞いたことがあります。
その落語家が言うには、若くて健康な人の体にも1日3000~5000個ものがん細胞が発生しており、これを退治するのがナチュラルキラー(NK)細胞だそうです。人間の体内にはNK細胞が50億個もあり、その働きが活発だとがんや感染症にかかりにくくなると言われているそうです。私たちが笑うと、NK細胞を活性化するのだそうです。その結果、がん細胞やウイルスなどの病気のもとを次々と攻撃するので、免疫力が高まるというわけです。つまり大いに笑えば、がんやウイルスに対する抵抗力が高まり、同時に免疫異常の改善にも繋がるのだそうです。腹の底から笑うのが良いのでしょうが、作り笑いでも脳が笑ったと認識し、NK細胞は活性化するそうです。仕事中にニヤニヤ笑うと気持ち悪がられますから、トイレで作り笑いしても良いかもしれません。
ネットで調べた「気持ちの切り替え方」です。
<仕事中の気持ちの切り替え方>

1) ストレッチをする
2) 瞑想をして深呼吸をする
3) 立ち上がり、その場を一旦離れる
4) デスクの上を片付ける

<家での気持ちの切り替え方>

1) 一人でドライブをする
2) ぬるめの温度でゆっくり入浴
3) 旅行
4) 感動系の映画を見て思いっきり泣いたり、笑ったりする

人それぞれに気分転換の方法は違うと思います。
皆さんも自分流の気持ちの切り替え方を紹介していただけませんか?

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仕事を好きになる

私たちは一日の多くの時間を仕事に費やします。土曜、日曜休むとしても、人生の大半を仕事に費やさねばなりません。仕事は仕事として割り切って、私は趣味に人生の価値を見出すのだという人もいると思います。しかし、多くの時間を費やす仕事が面白いと感じるのと嫌いだと思いながら仕事をするのでは人生を充実させるのに大きな差が出るのは間違いありません。

私は若い時、仕事が嫌いでした。何故嫌いだったこというと「やらされている」という気持ちで仕事をしていたからだと思います。私が初めて営業に就いたのは寝具課でした。それから九州地方販売員を経てボトムの課に配属され、その後カットソーの課に転属されました。ボトム課からカットソーの課に配属される時に、その時の課長から「今の営業ぶりではどの課に行ってもダメだぞ。」と言われ、自分でもその通りだと納得するほどの「ダメ営業」でした。

課員としては最後になる課のカットソーの課長は想像を絶するほど厳しい課長で、絶対服従と言う感じでしたので、私の「やらされ」感は益々大きくなり、毎日、いつ辞めようかと考えていました。
しかし、その課長は部下に厳しいところはあるが、商売のセンスがあり、製品部ではトップの成績を収めていました。売れる企画を探し出し、決めると大量発注し、徹底したコスト追求をし、売値を決めて一斉に大量販売します。一連の業務に妥協はありませんでした。

売れる企画と儲けることに対し貪欲な課長を納得させるには、売れる企画を作り、儲けて見せれば任してくれるはずだと思った私は、今の課がやっていない新しいことをやろうと思いました。
先ずは在庫になっている生地を利用し、カットソーの工場で布帛のジョギングスーツを企画したところまずまずの売れ行きでした。次は人気だったパイルニットの素材でジャットやTシャツ、ランニング、ジョギングショート、などトータル企画を提案し、それまで同課の得意先ではないボトムの会社やナイティーの会社への売り込みに成功しました。

自分で考え自分で企画し、自分で生産し、自分が考えた得意先に売ることが本当に楽しくなりました。そのうち課ではやっていない布帛のパンツをやろうと決心します。課長に進言すると快諾してくれました。

その頃、カジュアルパンツはブームになっており、タキヒョーが一世を風靡していました。私はタキヒヨーを研究し、タキヒヨーがメインの生産地としていた福山の新市地区を回り、頭を下げ、取引をさせてほしいとお願いして回りました。今から考えるとちょうどそのころはサブリナパンツ、ブロークンジーンズ、ブリーチジーンズ、ストレッチパンツとカンジュアルパンツがミセスにブームになった頃だったのです。

仕事は以前とは比較にならないくらい忙しくなりましたが、楽しいので忙しさは全く苦痛ではありませんでした。毎日、辞めようと考えていた私は自分自ら物づくりをしようとした日から仕事が面白くてしかたがない人間に変身してしまったのです。そしてそれから数年後、ケミカルジーンズの一大ブームに乗り59課という課を作るに至りました。

仕事が嫌いだった頃の私は自ら行動することもせずに、勝手に「やらされている」と思い込み、会社の不満や上司の愚痴ばかり言うような人間でした。
仕事が上手くいかないのを上司のせいや得意先のせい環境のせいにし、自分と真正面に向き合う勇気がなかったのです。その時の自分を否定するのが怖かっただけなのです。

自らの工夫で仕事を楽しくする、自ら研究して仕事が上手くいくよう努力する、常に前向きな姿勢を心掛ける。そうやって少しずつ成果が出るようになると仕事が楽しくなる。
楽しくなると困難と思える仕事でも乗り越えられる。面白くなさそうな仕事でも本気でやってみなければ本当のところは分かりません。本気でやってみて、どうしても好きになれなかったら諦めもつきますし、自分が本当に好きなことも見つかるのではないかと思います。

これは京セラ会長で日本航空を再建した稲盛和夫の「働き方」という本から抜粋した言葉です。

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仕事に惚れる。
仕事を好きになる。
だからこそ、私は長い間、厳しい仕事を続けることができたのです。
人間は、好きな仕事ならば、どんな苦労も厭いません。そして、どんな苦労も厭わず、努力を続けることが出来れば、たいていのことは成功するはずです。つまり、自分の仕事を好きになること——-この一言で人生は決まってしまうと言って過言ではありません。

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