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コラム 雑感

クロージング

商品を販売する商売をしている以上、いくら良い商品でも売れなくては良い商品かどうかさえ分かって貰えません。
価値ある商品でも買って貰えなければ無価値になるのです。
何故売れないのか、とことん考えることが大事です。

私の営業時代、準備不足、勘違いや思い過ごしによる失敗は数多くあります。
前年にフェイクレザージャケットが好調に売れ、得意先との根回しの結果、今年は倍増出来ると生産の準備をした結果、売約は取れたが店頭で売れずに失敗。ケミカルジーンズが爆発的に売れた次の年も同じ失敗をしました。これは今売れているものに目を奪われ、その寿命を読み違い、次に売れるものを提案できてない失敗です。得意先も前年良く売れて店頭で不足した商品を計画しますが、次に売れる商品は何かを常に考え、今売れている商品の寿命を読むことが大事です。

日頃、常に店頭を調査し、今売れているものと次に売れそうなものを見極める眼力を養っていないと精度の高い準備は出来ません。常に勉強をしていないと目の前にチャンスがきているのに気づかず、見逃してしまうわけです。得意先の優秀なバイヤーは仕入先の営業がそういう感性を持っているか、勉強しているかを興味深く見ていると思います。

商談が始まるかどうかは企画の提案であり、提案が説得力あるものにする入念な準備です。私が営業時代、得意先に当社NO,1の営業について「何故、あの営業から買うのか?」と聞いたことがあります。答えはこうでした。

「あの営業は提案が充実している、市場を良く見ているので情報も豊富で勘が良い、私が何を欲しがっているかを読むし、何に、不便を感じているか、当方に何を要望しているのかを話の中から察知し、絞り込んだ中から商談をする。何よりも商談の準備が素晴らしい。」

商品も良く、準備も出来ている、しかし、売れない。
最後の詰めが甘い為、商品が売れない事があります。
それをクロージングの失敗と言うそうです。

「成約率98%の秘訣」和田裕美著によるとクロージングとは
「買いますか?買いませんか?」と選択肢を与えて「今決めてください」とお客さんの背中を押すことですと書いてあります。この本は化粧品や保険、不動産の販売テクニックとして書かれていますので、婦人服OEM営業に置き換えて考えてみました。

売れない営業は詰めが甘い
売れない営業は詰めが甘いことが多いと思います。商談も佳境に入りお客さんが決めようと沈黙し考えをまとめようとしている時に、その沈黙に耐えられず、ウクライナがどうだとか、大谷選手は凄いとか関係ないことを喋る。お客さんは考えがまとまらなくなり、「次にしよう」となる。「今決めたら納期は守れますが、明日であれば納期は1週間遅れます。ご希望の納期が絶対なら今日決めていただけますか?」とかクロージングをタイミング良くかけることができない。

拒絶を怖がらない
営業マンが「真面目でいい人なのに売れない」「一生懸命やっているのに成績が上がらない」という場合、そのほとんどが「営業マンがクロージングをかけていない」状況だといいます。なぜクロージングをかけることが出来ないか?それは拒絶が怖いからと言っています。自信を持って決断を促す質問をするだけなのに出来ない人はできない。

お客様に不要な情報は削る
「話が上手なのに、なぜか売れない」人もいます。そんな人はおそらく「話し過ぎ」の可能性があります。自分に酔って話していても、お客様にはメリットがありません。
喋ればよいというわけではないことは良くお分かりだと思いますが、お客様に不要な情報は極力削ったほうが良いと思います。

聞き上手になる
それよりも聞き上手になることです。T社でも寡黙なタイプなのにトップセールスの人がいました。その人は聞き上手でした。相手の目をしっかり見て全身で相槌を打ち、全身全霊でお客様の話を聞いているので、お客さんも気分が乗ります。
そこで寡黙な人が一言お客さんの気に入るような言葉を言うので一気にファンになります。

お客様に好かれる
カーネギー著「人を動かす」では人に好かれるための原則を紹介しています。人に好かれるための最初の原則は「誠実な関心を寄せる」ことだと言います。そして「聞き手にまわる」「笑顔で接する」「相手の関心を見抜いて話題にする」「心からほめる」この寡黙営業は多弁ではないがちゃんとこの人から好かれる原則がすべて出来ていました。
お客様から好かれる事が、クロージングをやりやすくするのは当然のことです。
クロージングをしやすくする下準備があると思いますが、その一つがお客様から好かれることです。

商品に惚れる
その他にもクロージングをかけやすくするセールステクニックを考えてみたいと思います。その一つが勧める商品にほれ込むことです。
リサーチもし、相手の要望を読み、その結果、提案することになった商品に自分もほれ込むことが大事で、これを買えばお客さんは必ず儲かると思い込んだら、説得力に迫力がでます。

売る商品ついて商品知識を持つ
もちろん出来るかぎりの商品知識の用意も必要です。お客様が決定に迷う理由は、この商品が売れるか、この営業の言うことを信じることができるかということです。この商品の相場がどのくらいのものか、だからこの価格の提示は決して高くない、リサーチの結果、こういう理由で貴方の売り場で売れると自信たっぷりに話すことが大事です。お客さんと一緒になって売れるかどうか悩んでいては決まるものも決まりません。

無理強いをしない
自信を持って勧めることは大事ですが、無理強いはいけません。営業に無理に買わされた商品が売れなかったら、営業への信頼は落ち、次の商談に確実に影響します。人は何かを決断するとき、迷います。「買わない」という選択肢も最後まで残しておきます。不安があるお客様には、変に無理強いせず、不安をすべて聞いてください。「悩んだ結果、自分で選んだ」にすることが大事です。

アフターフォローが大事
商品を納入したら売れたり、売れなかったりしますが、売り場での消化率にも関心を持ち、あれだけ自信を持った商品が売れなかった。どこに問題があったかをお客さんと検証すべきだと思います。そしてその経験を次の商談に、商品企画に生かすのです。そのような真摯な態度はお客さんに好感を持たれます。

嘘をつかない
いくら売りたいと思っても、絶対にしてはいけないことがあります。それは嘘です。納期、品質など出来ないことは、出来ないとキッパリと断ることが信頼につながるのです。相手の厳しい価格の交渉に、安くて粗悪な素材に替える、厳しい納期に合わせる為に、使ったことのない下請けの工場に回すとかして上手く商談を進めたつもりでも、結果は必ず納期遅れや品質不良になってお客様に迷惑をかけることになり、信頼を失います。

色々書きましたが、まとめると、
「何に、不便を感じているか、当方に何を要望しているのかを察知し、真摯な態度で、自信を持って説得販売をする。」ということになるのでしょうか。

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APASYS お知らせ キリコムプラス

繊維ニュースに掲載されました

日刊繊維総合紙「繊維ニュース」 2022年7月27日号に 弊社 APASYS、キリコム、キリコムプラスについて  「DXが進展する」コーナーへ「DX加速のソリューション提供」というタイトルの記事を掲載していただきました。

繊維ニュースサイト: https://www.sen-i-news.co.jp/

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APASYS FileMaker お知らせ

講談社「現代ビジネス」 にインタビュー記事が掲載されました

この度、講談社「現代ビジネス」サイトにAPASYS導入事例として
『アパレル業界に「DX革命」を起こした”オーダーメイド”の「ローコード開発」とは?』
が掲載されました。

コロナ禍で海外との綿密な情報共有が必要となっているアパレル業界から注目を浴びている業務管理システムとして「APASYS」をご紹介いただきました。
「APASYS」は、Claris International Inc. が提供する開発プラットフォームClaris FileMakerを使用して開発された、業務管理システムとなります。

今記事では、弊社代表取締役の背戸土井 貴之と、APASYSを導入・活用いただいている株式会社インターテクスチャード常務取締役の神田 賢二郎氏へのインタビューという形で掲載されました。

アパレル業界への現状・APASYS導入の決め手となったもの・APASYSの強み・アパレル業界の未来図 などについて語られています。

詳しくは画面上部のバナーもしくは以下ボタンより、講談社「現代ビジネス」にてご一読ください!

 

また、Claris International Inc.のサイトにも弊社導入事例として
『原材料調達から販売まで一貫型のシステムを ローコードプラットフォームで実現』
が掲載されております。

株式会社インターテクスチャード様が、これまで表計算ソフトで行っていた社内の業務管理から、弊社が提供する「APASYS 」に移行され、
その結果情報の管理や共有が大幅に効率化し属人化も払拭。成約率や品質の向上も実現されたという、その具体的な経緯についても紹介されています。

こちらも是非ご覧ください!

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APASYS FileMaker お知らせ

Claris International Inc.のサイトに導入事例として紹介されました

Claris International Inc.のサイトに、弊社導入事例として
『原材料調達から販売まで一貫型のシステムを ローコードプラットフォームで実現』
が掲載されました。

株式会社インターテクスチャード様は、これまで表計算ソフトで行っていた社内の業務管理から、弊社が提供するClaris FileMaker SBA ソリューションであるAPASYS に移行され、
その結果情報の管理や共有が大幅に効率化し属人化も払拭。なんと成約率や品質の向上も実現されました。

Clarisブログではこちらの事例についてご紹介をしています。
ぜひご覧ください。

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docs

JANコードの取得と印刷をする

JANコードの取得と印刷をする

JANコードの取得
製品詳細画面のJANコードタブから生成する

①カラーサイズを選択します。

②[JANコード取得]ボタンをクリックします。

③企業JANまたはオリジナルJANのいずれかを選択し、[JANコード取得]ボタンをクリックしてJANコードを取得します。

製品一覧画面から生成する

①製品を選択します。

②[JANコード取得]ボタンをクリックします。

③企業JANまたはオリジナルJANのいずれかを選択し、[JANコード取得]ボタンをクリックしてJANコードを取得します。

上記のどちらの方法で生成した場合でも、取得した情報は製品詳細画面のJANコードタブから確認ができます。

JANコードの印刷

①JANコードを印刷したい製品を選択します。

②表右上にあるエクスポートボタンをクリックします。

③印刷時のフォーマットを選び、クリックするとPDFが作成されます。これを印刷します。

 

【推奨用紙】

JANコードシールを印刷する際、以下の用紙のご利用を推奨いたします。

Janコード 44 :aone型番31516

Janコード 12 :aone型番31563

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お知らせ

夏季休暇のお知らせ

平素は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。

株式会社インフォアイの夏季休業期間について、お知らせいたします。
ご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。

■夏季休業期間
2022年8月11日(木) ~ 8月21日(日)

休業中に頂きましたお問い合わせにつきましては、8月22日(月)以降、
順次対応させていただきます。
※画像切り抜き加工サービス・キリコムは上記期間中も通常営業しております。

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APASYS

ヒューマンエラーを防ぐために

先日APASYS(アパシス)をお使いいただいている会社様のブランド店舗を訪問してきました。

APASYSでは商品のバーコードを読み取るためにiPhoneにバーコードリーダーを装着します。
そして不調の連絡を受けるとすぐにメーカー様に依頼し修理対応をしています。
今回は修理完了品として送付した機器にまだ不調が見られるとのこと。
時間が惜しいので直接確認するべく、機器製造元の担当者様と伺いました。

バーコードリーダーの状況確認と再設定は3分ほどで終わりました。
修理後に、工場出荷時の状態に戻すべきところ、その操作が漏れていたと。

あってはいけないことです。
どんなに便利な機器であっても、最終的な人的ミスがあればお客様の信頼を失うことになりかねません。
改めて身も心も引き締まる思いでした。

お客様により喜んでいただけるよう、引き続き取り組んでまいります。

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キリコムプラス

「ささげ業務」支援機能:キリコムプラスでA I機能を使用し商品説明文を生成、登録しよう

本日6月29日(水)に、キリコムプラスの「ささげ業務」支援機能に関するプレスリリースが行われました!
https://bit.ly/3OyvaMa

今ブログにて「ささげ業務」支援機能のご紹介をするのも今回で3回目となります。
本日は、AIを使用し商品画像から自動で特徴となるキーワードを抽出し、さらには説明文まで生成してくれる機能です。
以前にも一度ご紹介をしていますが、機能がブラッシュアップされ、より使いやすくなりました。

「ささげ業務」の「原稿(げ)」部分にあたる商品説明文の作成。
開発のきっかけは、弊社サービス「キリコム」の客様でEC業務をされている皆様からたびたびご相談を受けていたことにあります。
皆様の作業軽減のお手伝いをしたい、その一心で開発を進め今回なんと無料でのリリースに至りました!

ぜひ一度お試しいただきたいこの機能、使い方は3つの手順。
 ①商品詳細からEC情報 > 基本情報を表示。ドラッグ&ドロップで画像を登録。
 ②画像から抽出したキーワードとその精度が表示されます。
  商品説明文作成に使用できるキーワード数は10個までです。
  内容を見ながら不要なものを削除し、追加で必要なものを登録します。

 ③日本語か英語を選び「生成」をクリック!
  AIが作成した商品紹介文が表示されます。
  確認して保存。
「生成」を押すたびに何度でも違う文章が表示されるので、ピンと来たものをご使用いください。加筆していただくと、よりオリジナル性が増しブランドイメージもつけやすくなるかと思います。

今回も操作動画をご用意しました。
このAI商品説明文自動作成機能、動画で見るより実際に操作していただきたいです・・!どんな画像でもAIは頑張ります。
皆様の日々の業務の軽減に是非お役立てください✨

キリコムプラスは画像と商品管理を一元化することができる、無料で始めていただけるクラウドサービスです。

無料登録の上、是非操作を実感ください。
キリコムプラスでは、新規導入相談を始め、オンライン相談もお受けしております。
是非お気軽にご相談ください。

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お知らせ キリコムプラス プレスリリース

【無料】AIにて商品画像から自動で特徴抽出と説明文生成等、EC向けささげ業務支援機能リリース

〜時間のかかる商品説明文生成、寸法表HTML・風合表記HTML生成機能を追加〜

ファッション業界の抱える課題を解決するクラウドサービス「キリコムプラス」にて無料で利用する事ができる「ささげ業務」支援機能を開発、実装しました。
サービスサイトはこちら▼
https://plus.kirikom.net/

KIRIKOM+

ささげ業務について
ささげ業務とはECサイト用商品情報に必要な「撮影(さつえい)」「採寸(さいすん)」「原稿(げんこう)」の頭文字をとった略称を指します。

キリコムプラスのささげ業務支援機能リリースの背景
ささげ業務はEC事業者にとっては日々の仕事であり決して間違いが許されることの無い大変な業務です。
インフォアイでは、アパレル業者をはじめ数千社のEC関連事業者が利用する画像切り抜き加工サービス「キリコム」を20年来運営しておりキリコムのお客様からささげ業務についてのご相談を度々受けておりました。
EC事業者の抱える課題を少しでも軽減すべく今回のささげ業務支援機能の無料でのリリースに至りました。

キリコムプラスでは、企画担当者が企画情報や商品情報を登録しラインシート作成後、そのデータを活用し生産担当者が縫製仕様書を作成・共有したり進捗管理を行えます。
今回の機能では、新規での商品情報登録は勿論のこと登録済みデータをEC担当者が活用しささげ業務支援機能を利用することが可能です。

キリコムプラスのささげ業務支援機能について
ファッション業界の抱える課題を解決するクラウドサービス「キリコムプラス」では、業界の業務改善をITのチカラで解決する為の機能追加・追加検討を行っています。
今回のささげ業務支援機能では主に以下の4点の機能を追加しました。

1. AIにて商品画像から自動で特徴抽出と説明文生成
2. 寸法表HTML生成
3. 風合表記HTML生成
4. 撮影・商品マスター登録代行サービス(有料オプション)

現在、一括で情報生成ができる機能やショッピングモールなどでの新着情報HTML自動生成機能なども開発中です。

1. AIにて商品画像から自動で特徴抽出と説明文生成
商品画像から画像認識AIにより、自動で複数の商品特徴を精度共に抽出し商品説明文を生成します。
その特徴を必要に応じて手動で追加・削除の上、商品説明文生成も可能ですのでより精度の高い内容にすることが可能です。
現在は、日本語と英語のみの対応ですが順次言語を拡げていく予定です。

キリコムプラス_ECタブAI

2. 寸法表HTML生成
事前に登録したマスターからアイテムごとの部位を選択し簡単に綺麗な寸法表HTMLを作成することができます。
アイテムごとの部位などは縫製仕様書機能でも活用が可能です。

キリコムプラス_ECタブ寸法表HTML

3. 風合表記HTML生成
風合い表記のセットを無制限に作成が可能です。
各風合いの選択肢(例 あり、ややあり、なし等)は最大4つまで設定することができます。
簡単な操作で綺麗な風合表記HTMLソースを作成します。

キリコムプラス_ECタブ風合表記

4. 撮影・商品マスター登録代行サービス(有料オプション)
お客様からお預かりした商品を撮影しキリコムプラスへ商品登録を行います。
登録した商品情報はAPI機能または商品情報CSVなどでのご活用が可能です。(要別途お打ち合わせ)
詳しくはお問い合わせください。

インフォアイについて
2002年の会社設立以来、日本とインドを拠点にアパレル業界向けソリューション構築・運営及び画像切り抜き加工サービスを提供しています。
今後は、ファッション業界全般に枠を広げ皆様のお役に立つソリューション構築を引き続き進めてまいります。

【会社概要】
会社名: 株式会社インフォアイ
所在地: 東京都千代田区鍛治町1-10-6 BIZSMART神田503
代表者: 背戸土井 貴之
設立: 2002年2月

資格・認定


アップルコンサルタントネットワーク


Claris FileMaker SBAパートナー

事業内容:
ファッション業界向けソリューション構築・運営
画像切り抜き加工サービス(キリコム)

【お客様からのお問い合わせ先】
TEL: 03-5816-2522
Email: info@kirikom.net

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雑感 コラム

後輩の育て方

ichiki

私がまだ現役の課長だった頃、部の朝会で私は質問されたことがあります「多忙な仕事をこなすのに何を意識していますか?」私は即座に「部下を育てる事です」と答えました。
自分の代わりに出来る人を育てる事が出来れば、今までの自分の仕事を引き継いで、やりたかった新規開拓や新企画に挑戦できるわけです。育てた部下が
又その部下を育てていくことで、組織は順調に拡大し続けることが出来るのです。自分が成長し続けるためにも後輩を優秀な後輩に育てる必要があるのです。
しかし、部下を育てると言っても容易な事ではありません。
職場でのコミュニケーションの中でも難しい仕事の一つだといえます。
どうやったら後輩を育てる事が出来るのでしょうか?

私のことで恐縮ですが、私は南九州の宮崎出身の田舎者でした。
大阪に来るまで、九州を出たことがありませんでしたので、訛りがきつく、
良く先輩から訛りのことで、からかわれていました。
T社に入社して一年間はデリバリーをやり二年目から営業につきました。
デリバリー時代に私はこの仕事は向いていないと感じ、機会があれば田舎に帰りたいと思っていました。

営業一年目は寝具課に入りましたが、どうしても商品を好きになれない。希望を出して、田舎に帰るチャンスがあるかもしれないと九州地方の販売員になりました。重いキャリーバッグを両手に抱え、九州各地を転々として売りに歩く仕事も好きになれませんでした。もう一度、希望を出して婦人服ボトムの課に入れてもらいました。この頃には、もう自分自身で営業失格だと自覚するに至っていました。

鳴かず飛ばずで、一年が経過し、毎日辞める事を考えていた時、新入社員が入り、初めて私にU君という部下が付きました。しかし、優秀な新入社員との噂の社員です。いつも目がギラギラして、いかにも気の強そうな後輩です。私はU君の教育係を命じられて躊躇しました。歓迎会の宴席で仕事に関しての矢継ぎ早の意欲的な質問に閉口しましたが、突っ込んで話してみると、熱い心を持った好青年で、好きになりました。

私はこの後輩の模範となるべく努力するようになったのです。「ダメ営業では教えることは出来ない」この後輩に馬鹿にされないようにノルマもこなし、仕事の本も読み、勉強するようになりました。先輩に指導されても反応出来ない私が、この熱いU君と切磋琢磨するようになったのです。毎週末には飲みに行き、仕事の話だけでなく、家族のことや、恋愛、人生論にまで話は及びました。彼は遅くなると私の家に泊まり込んでまで熱く語りました。
このころから課長からの評価も高くなり、「お前の企画力はたいしたものだ」とまで言ってもらえるようになったのです。

U君が入社するまでは、私は仕事に対して受け身だったと思います。与えられた仕事をイヤイヤこなす毎日が面白いはずがありません。U君との出会いが仕事への向き合い方を変えてくれたのです。
「教えることは学ぶこと」だったのです。私は教育係を命じられましたが私がU君を教えることで多くのことを学びました。今から思うと私はU君と同じ目線で物を考え、行動していたと思います。私も彼を信頼し、彼も私を信頼していたように思います。
その後、私はボトムの課長になり、彼はブラウスの課の課長になって業績を競う仲になりました。

いくら先輩が後輩を指導しようと思っても、その後輩が先輩の話は聞きたくないと思っていたら、面従腹背になり、なかなか指導にはなりにくいという事になります。しかし、もちろん、後輩が聞きたくない顔をしているからといって何も言わないでおくと、後輩の指導にはなりません。
後輩が先輩の話を聞きたくないと思うのは先輩を尊敬出来てないからだと思います。

1)手本を見せる

部下は上司のことを良く見ています。口では立派なことを言っても、行動が伴っていなければ部下は聴く耳を持ちません。
先ずは先輩がやって見せ、手本を見せることです。
山本五十六の言葉「やってみせ。言って聞かせて、させてみせ、誉めてやらねば人は動かじ」はあまりにも有名ですが、この言葉が核心をついているからだと思います。
後輩を育てるためには自分がしっかり見本を見せることが前提です。
その行動、言動に納得いってこそ、後輩は聴く耳を持ちます。
結局、部下を育てるという行動は自分を成長させることに繋がります。

2)権限移譲する

車の運転、自転車もそうですが、理論的に分かっていても、実践してみなければ運転できるわけがありません。実際に運転してもらう事が技術習得の早道です。
やらせてみてこそ、後輩は仕事の難しさとか楽しさが実感でいるのだと思います。「やらせるのにはまだ早い」とか思っていると、いつまで経っても任せることが出来ません。かといって、何でもかんでも仕事の丸投げは後輩を潰すことになります。後輩の失敗の責任は全部自分が取る気持ちで仕事を渡すことが大事です。そうすれば後輩は思い切って仕事に挑戦することが出来ます。

3)適切な指示、注意をし、成果は素直に褒める

後輩が仕事に挑戦すると、必ず失敗もします。その時は何故失敗したかを
一緒に考えて適切な指示、注意をします。決して頭ごしに怒ったりしないことです。怒られる恐怖から二度と挑戦する意欲を削がれたら困ります。
反対に後輩が成果を出した時は一緒に喜んで100%褒めます。
私がまだ若くて仕事に自信を持っていなかった時「お前の企画力は大したもんだ」と褒められて嬉しくなり
それがきっかけで仕事に一生懸命になれた事を思い出します。

4)コミュニケーションを良くする

後輩には任せた仕事の報告をさせます。その報告について質疑応答しながら
アドバイスをし、先輩からも報告、相談をすることによってコミュニケーションが良くなります。攻撃的な先輩の下で育った後輩は、怒られるのが怖くて失敗を隠す、報告を捏造することに繋がります。受け身的な先輩の下で育った
後輩は先輩の反応が少ないのでやる気を失い、先輩をなめてかかります。
報告、連絡、相談が習慣化され、コミュニケーションが良くなればなるほど
後輩が育ちやすい環境が出来ていきます。

山本五十六の言葉に続きがあります。

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

5)信頼を寄せる

感謝され、信頼されれば後輩は責任感が強くなり、俄然、やる気が出るはずです。
私もT社の社長から説教され、厳しい指導を受けた時、「いずれ、お前が製品部のリーダーになると見込んでいるから言っている」と言われ、厳しい指導を素直に受け入れた事を思い出します。

6)後輩に考えさせる

後輩を育てる為に何でも答えを直ぐに言うと、後輩は自ら考えることをせず
何でも先輩に聞いてきます。ヒントを与えて自ら考える力を付けさせる事が大事です。「何故、企画提案の営業が必要なのか?」「得意先の商品のテイストは?
主力商品は何か?」自ら考える営業を育てなければいけません。

7)後輩の事を良く知る

人は自分のことに興味を持っている人に好意を持つものです。
後輩の仕事以外のことの趣味や家族のことも良く知ることがコミュニケーションを良くすることに繋がります。

8)教育は根気仕事

知識として知ることは比較的簡単であるが、本当に身について実行できるためには長年の訓練が必要です。T社では「教育1年、修練10年」と言われておりました。育てるには粘り強い根気が必要と覚悟すべきです。